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『かぐやは月には帰れない』◆17話 めざめたかぐやの1日

今日もまた目を覚ませた。昨日と同じ天井だ。それだけでまず一安心だった。身体はまだ重いけれど、心はなんだか軽い。昨日はたくさん泣いて、たくさん話をした。ふたりの名前も聞けた。翁(おきな)さんとオウナさん。素敵な名前だ。私を助けてくれた人。この...
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『かぐやは月には帰れない』◆第16話 捨てられた子

光が、まぶたの裏をゆっくり押し上げた。その光は、夢の終わりを告げる合図のようだった。——私は目を開けた。さっきの夢で見た天井。少し湿った空気。布の匂い。身体の重さ。ゆっくり視線を横に向けると、黒い髪の女性がいた。優しい目。柔らかい表情。敵意...
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『かぐやは月には帰れない』◆第15話 目を覚ましたかぐや

(かぐや視点)どれくらい闇をさまよっていたのだろう。自分が生きているのか、死んでいるのかもわからない。漂っているのか、沈んでいるのか。どこへ向かえばいいのかも、もう思い出せなかった。それでも——私を繋ぎ止める“何か”があった。右手に感じる、...
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『かぐやは月には帰れない』◆第14話 機嫌が良い翁(おきな)

(翁視点)朝日と共に起きるのが、こんなに気持ちいいものだとは思わなかった。鳥のさえずりも、朝の光も、草についた雨露も、向こうにはなかった。月の民にとってはこちらの環境は厳しい。だが、この世界は悪くない。むしろ面白い。今はオウナがかぐやの看護...
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『かぐやは月には帰れない』第13話 夜明けの手

(オウナ視点)夜が長い。彼女がきてからは光を締め切っているので、さらに長い。まるで自分が夜の住人になってしまったのかと思うほどに。かぐやの呼吸は浅く、時折ふっと途切れそうになる。そのたびに胸がぎゅっと掴まれるように痛む。「……大丈夫よ。ここ...
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『かぐやは月には帰れない』第12話 運び込まれる月の民

(オウナ視点)響く轟音。身体を貫く程の音の質量。家の中にいてもわかるほどのすごい大きな音。家そのものが揺れたと感じるほど。「オウナ!準備を頼む!」外にいた翁の声だ。もう姿は見えない。よほどの緊急事態なのだろう。無理もない、あの轟音だ。貨物便...
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『かぐやは月には帰れない』第11話 まだ鳥の鳴かないうちに

(オウナ視点)私の朝は早い。日が昇るのが先が、鳥が囀るのが先か、私が起きるのが先か。今日は外はまだ薄暗い。鳥もまだ鳴いていない。今日は私の勝ちかな。私も無駄に早起きしているわけではないが、翁にはもう少し休んでもいいんじゃないかとは言われてい...
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『かぐやは月には帰れない』(地球編)6〜10話 【画像集】翁 オウナ

まずは6〜10話アイキャッチ翁オウナ若かりし頃のオウナ翁&オウナ
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『かぐやは月には帰れない』第10話 はじめての朝

第10話 はじめての朝(かぐや視点)光の幕が、ゆっくりと上がっていく。まぶたの裏に広がる輝きは、昨日までより少しだけ優しかった。息を吸う。まだ胸の奥が重い。でも、ちゃんと吸える。それだけで、ちゃんと自分の体だと思わせてくれる。世界が形を取り...
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『かぐやは月には帰れない』第9話 落ちていく夜 薄闇の温度

第9話 落ちていく夜 薄闇の温度(かぐや視点)爆発音と衝撃で意識が戻った…。でも、動けない、息ができない、怖い…。何も見えない。頭も痛い。吐き気がこみ上げる。狭い。金属と血の匂い。ギリリと嫌な軋む音がする。——ここは、どこ。手を動かそうとし...
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『かぐやは月には帰れない』第8話 地球の朝

◆第8話 地球の朝(翁視点)朝の光は強い。井戸の水を汲む音が、静かに一日の始まりを告げていた。かぐやはまだ眠っている。貨物カプセルの片隅に落ちていた識別タグで、名前だけは分かった。呼吸は浅いが、昨日よりはましだ。それだけ確認して、外に出た。...
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『かぐやは月には帰れない』第7話 かぐや救出劇

◆第7話 かぐや救出劇語り手(翁視点)息があると分かっても、胸のざわつきは収まらない。一刻の猶予もない。「すぐ担架を!急げ、揺らすな!」仲間が駆けつけ、簡易担架を広げる。俺たちは彼女をそっと抱き上げ、慎重に移した。光が入らないよう黒布をかけ...
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『かぐやは月には帰れない』第6話 翁(おきな)、貨物を迎える

◆第6話 翁(おきな)、貨物を迎える語り手(翁視点)月からの定期貨物の日だ。今日、“ひとり”送られてくる——らしい。“らしい”という曖昧さが、胸の奥をざらつかせる。地球送りなんて滅多にない。それなのに、性別も年齢も、到着時刻すらも知らされて...
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『かぐやは月には帰れない』(月編)1〜5話 【画像集】かぐや ケンヂ ユキ 母 部長

一応、5話までが月編になります。6話からは地球編に入るの予定なので、ここまでの画像集です。いつもは完結してから、ブログの画像やら資料やら作ってたんですが、10話以上になると、それが大分苦痛なので、ちょこちょこやっていこうかと。ちょうどこの物...
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『かぐやは月には帰れない』第5話 貨物カプセル

第5話 貨物カプセルシャトル乗り場の裏手に案内された私は、そこで“それ”を見た。かぐや「……え?これ……カプセル……だよね?」係員「はい。地球行きの“貨物用カプセル”です」かぐや「え?貨物用……?なんかの間違いじゃない?」係員「あー、…一応...
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『かぐやは月には帰れない』第4話 シャトル乗り場にて

第4話 シャトル乗り場翌朝、家を出ようとしたら、母が台所で月石をカンカン叩いていた。母「あら、もう行くのね。」かぐや「…うん、お母さん…今まで…ありがとう…。」母「ええ、地球で恥かかないように、月の民としての最低限の美しさは保ちなさいよ」か...
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『かぐやは月には帰れない』第3話 地球行きの準備

第3話 地球行きの準備家に帰ると、母が月石(軽石のようなもの)をゴリゴリ削ってた。母「あら、おかえり。あぁ…そこにある荷物上に運んどいて。重いの持つの得意でしょ?」かぐや「お母さん…私、地球に、行くことになった…。」母「そう…、知ってるわ。...
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『かぐやは月には帰れない』第2話 かぐや人事部に突撃する

第2話 かぐや、人事部に突撃する部長がロボ化してしまったので、私は会議室を飛び出した。(地球って……あの地球……?いやいやいや、無理でしょ。帰れないんでしょ?私、月で普通に暮らしたいんだけど?なんで? なんで私?)頭の中がぐちゃぐちゃのまま...
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『かぐやは月には帰れない』第1話 かぐやは月へは帰れない

第1話 かぐやは月には帰れないかぐやは、月の会社の会議室で部長に呼び出された。普段、話したこともない部長に呼び出されるとか、悪い予感しかしない。入社3年目、自分なりに頑張ってはきたけれど、月では才能こそすべて。私には才能がないらしい。ある程...
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 『親子バンド イカれた息子とスラップ厨の父』 【画像集】

絵はAIで描いてもらってます。AIへの指示が難しすぎて、途中で違う人になっちゃうこともよくあります。田中ワルツ先生父さん3バカベースのボンドラムのタタキギターのジャン息子3バカ+息子 ジャケット写真風